英語を生活の一部として取り入れていく場

英語を生活の一部として取り入れていく場

 

ETAJ代表理事を務めてくださっています、英語の先生の先生をしているミツイ直子先生に、今回はお話をお伺いしました。

 

 

ミツイ英語VILLAについて教えてください。

 

ミツイ英語VILLAは、ETAJ役員のなわだめぐみさんと、私ミツイ直子が共同で運営している英語学習コミュニティーです。日本人英語学習者に不足しがちな「英語との接触量」を自然に増やせる環境作りを達成していて、単なる“勉強の場”ではなく、「英語を生活の一部として取り入れていく場」を目指しています。

 

VILLAでは毎日、以下のような多様なインプットや学習機会に触れることができます。

  • 英語教育・英語学習に関する情報
  • 英語圏で実際に使われている“生きた英語”
  • スピーキング・音読・リスニング・ライティング・長文読解などの実践的トレーニング
  • コーチングや学習継続に関する知見
  • 人間的成長や視野の広がりに繋がる文章・考え方のシェア
  • AI時代の英語学習に役立つ情報や活用法

また、VILLAでは「完璧にできること」よりも、「英語に触れ続けること」や「自分なりに英語を人生へ溶け込ませていくこと」を大切にしています。そのため、“競争”や“評価”ではなく、安心して学び続けられる空気感を重視しているのも、大きな特徴の一つです。

 

ミツイ英語VILLAは、一般的な英語コミュニティーと何が違うのですか?

 

ミツイ英語VILLAは、一般的な英語コミュニティーとは、いくつかの点で大きく異なる特徴を持っています。

①まず、多くの英語コミュニティーでは、「英語力を向上させること」そのものが主目的になりやすい傾向があります。
たとえば、TOEICのスコアアップ、英検合格、英会話力向上、ネイティブらしい発音習得など、“能力向上”が中心に据えられていることが多いです。

もちろん、それ自体は素晴らしいことです。ただ、ミツイ英語VILLAが目指しているのは、もう少し長期的で、生活に根差した英語との関わり方です。ミツイ英語VILLAでは、「英語が日常に存在する状態」そのものを大切にしています。いわば、“英語圏の疑似環境”のような空間を作ることで、特別な目標がなくても、自然と英語に触れ続けられる環境を提供したいと考えています。実際、会員は、過去にTOEICや英検などの目標を達成され、今は特別な目標を掲げていないという方がほとんどです。そうした方々が、「さらに競争するため」ではなく、「英語を生活の一部として維持したい」という感覚で参加してくださっているのも、VILLAの特徴の一つです。

 

②また、日本の英語学習文化では、“正しさ”が前面に出やすい傾向があります。間違えないこと、流暢であること、ネイティブ基準であること、知識量が多いこと――そうしたものが重視される場面も少なくありません。

一方で、ミツイ英語VILLAでは、「どれだけ正しいか」よりも、「どんな気づきがあったか」「どんな視点に触れられたか」を大切にしています。そのため、初級者であっても萎縮することなく、純粋に英語に触れることを楽しみやすい空気があります。誰かを評価する場ではなく、お互いの学習意欲や発見に刺激を受け合う場として機能しています。

 

③さらに、一般的な英語コミュニティーでは、どうしても比較構造が生まれやすい側面があります。「誰が一番流暢か」「誰の発音が綺麗か」「誰のスコアが高いか」といった形で、英語力が可視化されやすいからです。

しかしミツイ英語VILLAでは、英語力の優劣よりも、“その人ならではの視点”や“学びへの姿勢”を尊重しています。だからこそ、会員同士がお互いを競争相手として対立するような構造ではなく、「共に英語を楽しむ仲間」として関わる文化が、自然と育まれています。

 

総じて言えば、ミツイ英語VILLAは、「単に英語を学ぶ場」というよりも、「英語を通して、自分の世界を広げていく場」なのです。もちろん、英語を学ぶためのコンテンツや学習機会は非常に豊富です。ただ、それだけで終わるのではなく、「英語とどう共に生きていくか」「英語を通してどんな景色を見ていくか」という部分まで含めて、大切にしているコミュニティーです。

 

英語学習を「短距離走」ではなく「人生の一部」にするために、必要な視点は何だと思いますか?

 

私は、「英語を特別視しすぎないこと」が、とても大切なのではないかと思っています。

人はどうしても、自分の日常から離れているものに対して、“特別感”を抱きやすい生き物です。たとえば、たまにしか行けない場所に向かう時には高揚感が生まれますし、年に数回しか会えない人との時間には自然と「非日常性」が宿ります。英語学習も、例外ではないと思うんです。英語を「特別なもの」にしてしまっている限り、多くの人にとってそれは、“気合を入れて取り組む対象”になってしまいやすいのです。

もちろん、短期的に集中して学ぶ時期があっても良いと思います。ただ、本当の意味で英語を人生の一部にしていくためには、「頑張って触れるもの」から、「自然とそこにあるもの」へと変えていく必要があるわけです。

 

だからこそ、ミツイ英語VILLAでは、日常的に大量の英語情報や学習機会に触れられる環境を大切にしています。それは単に、「たくさん勉強してください」という意味というよりは、むしろ、「このくらい英語が身近にある状態を、特別だと思わないでほしい」というメッセージに近いのかもしれません。

英語を、“イベント”ではなく、“風景”にしていく。
「勉強する対象」ではなく、「自然に触れているもの」にしていく。

そうして日々を過ごしているうちに、英語はいつの間にか、“努力して向き合うもの”から、“自分の人生を構成する一部”へと変わっていくのではないかと思っています。

 

ミツイさんは「英語力」だけでなく、「人としての視野」や「物事の見方」についてもよく発信されていますよね。なぜそこを大事にしているのですか?

 

私は、「英語が話せること」と、「人として成熟していること」は、まったく別の話だと思っています。これはネイティブか非ネイティブかに関係なく、英語が話せるからといって、その人が人格的に優れているとは限らないからです。英語力があるからといって、他者から自然に信頼されるわけでもありませんし、愛される人になるわけでもありません。特に日本では、英語ができること自体が“特別な能力”として扱われやすい側面があります。その結果、時に「英語ができる自分」という部分だけが過剰に肥大化してしまい、自尊心や優越感へと繋がってしまうケースもあるように感じています。

 

でも、本当の意味で“グローバルに活躍する”とは、単に英語で会話ができることではないはずです。

異なる価値観を持つ相手を理解しようとする姿勢。
自分の正しさだけを押し通さない柔軟性。
相手を尊重しながら対話できる人間性。
そして、自分の能力を「自分のためだけ」で終わらせず、誰かのために使えること。

そうした部分こそが、本来の意味での「国際性」なのではないかと思っています。

 

たとえ英語でネイティブと自然に話せたとしても、身近な人間関係の中で他者と誠実に向き合えなかったり、自分のエゴをコントロールできなかったりするのであれば、それはまだ“世界と繋がる準備”が整っているとは言えないのだと思います。だから私は、英語学習を単なるスキル習得としてではなく、「人としての器を広げていくプロセス」としても捉えています。せっかく時間をかけて英語を学ぶのであれば、英語力だけでなく、視野や在り方、人との向き合い方も含めて成長していってほしい。そして、日本人としての美しさや思いやりを持ちながら、世界と繋がれる人が増えていってほしい。そんな願いを込めながら、日々発信をしたり、ミツイ英語VILLAの運営をしたりしています。

 

初級者でもVILLAに入って大丈夫なんでしょうか?
実際、どんな人たちがVILLAに参加しているんですか?
VILLAに向いている人って、どんな人だと思いますか?

 

ミツイ英語VILLAは、英語力に関係なく、どんな方でも歓迎しています。

確かに、中には初級者の方にとって少し難しく感じるコンテンツもあるかもしれません。ただ、VILLAでは「全てを完璧にこなすこと」を前提にしていません。学習量も難易度も、それぞれが自分のペースで調整できるようになっていますし、「今の自分に必要なものを、自分なりに取り入れていく」という関わり方ができるコミュニティーです。また、参加中は、私ミツイに自由に質問をしていただくこともできます。だからこそ、むしろ学習初期の段階からVILLAのような環境に触れられることは、とても恵まれたことなのではないかとも感じています。

現在は比較的、中上級者の方が多く在籍しています。ただ、VILLAは少人数制ですので、いわゆる“大人数コミュニティー”特有の圧迫感や競争感がほとんどありません。それぞれが、自分のペースで英語と向き合いながら、「自分と英語の時間」を静かに育てているような空気感があります。

VILLAに向いている方を一言で表すなら、「他人を見下さない人」だと思います。英語力は、人間の価値そのものではありません。だからこそ、誰かの間違いを笑ったり、自分の知識や英語力で優位に立とうとしたりするのではなく、お互いの挑戦や気づきを尊重できる人たちと、一緒に場を育てていきたいと思っています。

英語が得意かどうか以上に、「学び続けたい」という気持ちや、「人を尊重できる姿勢」を持っていること。
それが、VILLAに一番合っている人だと思います。

 

これまでVILLAをやってきて、「この瞬間、作ってよかったな」と思った出来事はありますか?

 

とても印象に残っている出来事の一つがあります。

ある会員さんが、私が投稿した「文法基礎を復習しましょう」というセクションでご紹介していた「WouldとCouldの説明」を読んで、メッセージをくださったんです。その方は、TOEICでも高得点をお持ちで、英語圏でのワーキングホリデー経験もあり、普段から非常に自然に英語を使われている方でした。実際、英語力という意味では、既に十分高いレベルにいらっしゃる方です。そんな方が、「英語は問題なく運用できていたから、なんとなくの理解のまま済ませていた部分があった。でも今回の記事を読んで、初めてWouldとCouldを、本当の意味で理解できた気がした」と伝えてくださったんです。

その言葉が、すごく嬉しかったんです。

 

英語というのは、ある程度使えるようになると、“感覚”で運用できてしまう部分が増えていきます。私自身も、日常的に英語を使っていますし、多くの場面では辞書も必要ありません。でも、それと「全てを深く理解している」ということは、また別なんです。

長年、「なんとなくこういうもの」として扱ってきたこと。
感覚的には使えているけれど、実は曖昧なままになっていること。
そうしたものは、英語上級者であっても意外と多いのではないかと思います。

そして、人は忙しくなるほど、“今さら基礎を学び直す”ということを、後回しにしがちです。だからこそ、VILLAが、「できる・できない」を競う場所ではなく、「改めて丁寧に学び直せる場所」になれていたことが、本当に嬉しかったんです。

 

英語力が高いかどうかに関係なく、「もっと理解したい」「もっと深く英語と向き合いたい」と思える人が、安心して立ち戻れる場所。VILLAが、そんな役割を果たせているのだと感じられた時、「作ってよかったな」と心から思いました。
ちなみに、その会員さんとは、もう10年以上のお付き合いになります。いつも真摯に英語と向き合われていて、本当に英語が大好きな方なんです。そういう方々と長く繋がりながら、一緒に学び続けられていること自体が、私にとってはとても幸せなことだと感じています。

 

最後に、「英語をやり直したい」と思いながら一歩踏み出せずにいる人へ、メッセージをお願いします。

 

私は、ミツイ英語VILLAほど、「英語を好きでいたい人」に優しいコミュニティーは、なかなかないのではないかと思っています。

英語学習の世界には、ときに競争や比較、マウントのような空気が生まれてしまうことがあります。「誰のほうが流暢か」「誰のスコアが高いか」「どれだけ知識があるか」。そうしたものに疲れてしまって、「だったら一人で静かに英語に触れていた方がいい」と感じたことがある方も、きっと少なくないと思うんです。

その気持ちは、とてもよく分かります。だからこそ、VILLAでは、“競争する場所”ではなく、“安心して英語を好きでいられる場所”を大切にしてきました。

 

英語が得意かどうかよりも、
「英語が好き」
「もっと触れていたい」
「もう一度やってみたい」
そんな気持ちを、何より大切にしたいと思っています。

一度きりの人生です。その人生の中で、自分が惹かれているものや、心が動くものを、「もう無理だから」と手放してしまうのは、やはり少し勿体ないことのように感じます。英語は、単なる勉強ではなく、人生を豊かにしてくれる“世界との接点”にもなり得ます。だから、もし今、「もう一度英語をやってみたいな」という気持ちが少しでもあるなら、その気持ちを、どうか大事にしてあげてほしいです。そしてVILLAは、そうした気持ちを持った方が、安心して戻ってこられる場所でありたいと思っています。

 

また、VILLAは、「受け身」でいるよりも、自分から質問したり、学ぼうとしたりする方ほど、より深く活用できるコミュニティーでもあります。

分からないことを聞く。
気になったことを共有する。
「これをやってみたい」と言ってみる。

そうした小さな行動が、そのまま学びの広がりに繋がっていくんです。

ですので、「こんな形で参加してみたい」「自分でも大丈夫かな」と感じている方は、ぜひ一度お気軽にご相談いただけたら嬉しいです。

 

皆さんそれぞれに合った形で、少しでも英語が人生の中に戻っていくこと。
そして、その時間を一緒に育てていけることを、心から嬉しく思っています。

 

 

ミツイ直子さんのウェブサイト

ミツイ直子さんのインスタグラム

 

ミツイ英語VILLA U.S. $10/月 

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