ETAJ 理事:中井 翔 先生にインタビュー
ETAJ 理事を務めてくださっている中井翔先生に「他の英語の先生との関わり方」についてお聞きしました。
お互いまだまだ成長の余地があることを幸運に思い、より良いものを。
中井先生の今の職場での「英語の先生との関係」を教えてください。
現在、自分を含め6名(同時期採用)の講師でオフィスを共有しています。皆仲が良く、オフィスでは互いの教授法や、教材、また、クラスマネージメント方法などについてアイディアをシェアし合っています。また、口頭でニュアンスが伝わりづらいことなどは、互いの授業の見学などをし合いながら、授業改善の参考にしています。職場の外では、月に一度のペースで、金曜日の授業後に食事会なども開催して、業務以外に関することも話しながらコミュニケーションを取り合っています。
他の英語の先生と、どういう関係性を持てることが理想だと思いますか?
まさしく上で書いたような、互いにインスパイアし合い、切磋琢磨し合うような職場環境が理想的ではないかと感じています。
今後の自分の「他の英語の先生との関係性における目標は何ですか?」
かつての職場で共に働いていた私の尊敬する先輩はこう言います。「幸せは独り占めすると減る一方。一人で持てる幸せの総量は決まっている。分けられる幸せは分けていかないと。今ある自分の幸せだって、実は他人が与えてくれたはず。」
この言葉を心に留め、出し惜しみすることなく、知識や授業で取り入れられる技術をどんどん他の先生方とシェアしていきたいと思っています。また、悩みがある際は、他の先生と相談をし合いながら、それがただの愚痴に変わってしまわぬよう、解決法をプロアクティブに見出していける関係性を築いていければ理想的ではないか、と思っています。
他の英語の先生に対して妬みや僻みを持ってしまう英語の先生に、何かアドヴァイス出来ることはありますか?
例えば、自分の授業が上手くいっていないときに、他の先生のクラスが盛り上がっていたりすると、「なんであの先生は上手くいっているのに自分だけ上手くいかないんだろう?」「悔しい!」という気持ちが出るのはごく自然なことだと思います。そして、それを向上心に変えていくことも大切だと思います。
ただ、その先生の成功を妬んだり、授業の失敗を生徒のせいにしたりしていると、講師としての成長が妨げられてしまうだけでなく、心身共に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。それよりも、前向きに自身の授業の改善点について考えたり、上手に授業をしている先生からアドヴァイスをもらったり、更には、その先生の授業を実際に見せてもらったりしていると講師としての幅がどんどん増え教授力の改善にも繋がります。
何よりも、人(生徒)の成功を願う立場にある先生が、他人の成功を妬む側になって自らの成長を止めていては、生徒にとって影響力のある存在でいることなどできないのではないでしょうか。少しでも自分の未熟さに謙虚に向き合い、更に腕を磨くにはどうすればいいのかを考えている方がよっぽど生産的で健康的ですよね。お互いまだまだ成長の余地があることを幸運に思い、より良いものを作っていきましょう!
中井 翔(ETAJ 理事)
米国コンコルド大学Interdisciplinary Studies学士号取得。米国カリフォルニア州立大学ロングビーチ校言語学修士課程中退。帰国後、静岡県にて予備校講師として2年間受験英語を指導。その後、関西の大手語学教育機関において、英語講師トレーナー兼講師を務め、大学や企業などで、主にビジネス英会話や資格試験対策講座(TOEIC、TOEFLなど)を担当。現在、京都の大学において、常勤英語講師として教鞭を取る。
授業のモットーは「点数は追い求めるものではなく、付いてくるもの」。この信念に基づき、スコアアップのための解法テクニックだけでなく、自宅では体験できないような環境作りにこだわり、生徒さんの英語運用力底上げに繋がるような、そして、楽しい授業を日々目指している。
翔先生は非常にレベルの高い英語力をお持ちでGeneral Linguisticsにも精通されているのですが、それでいて常に他の先生方から新しいことを学ぼうと努力されています。どんな教え方や考え方にもオープンで、常に「じゃあ、自分の授業にそれを取り入れるとしたら具体的に何をどう出来るか?」と考えられている姿勢は、多くの英語の先生の模範となるのではないかと感じます。
自分の中だけだととても狭く小さなものになりますが、ETAJに参加していろいろな先生の話を聞くことができるようになり、自分の刺激になっています。
ドンドンシェアをして、みんなで底上げをできる環境を作ることが大切ですね。
まさにETAJの精神に通じるものがありますね!