【速読】英文を速く読めるようになるための学習法
こんにちは!
ETAJ会員の高橋アキです。
オンラインで大学生から70代まで幅広い年齢の方に英語を教えたり
日本語-英語の翻訳・通訳を提供しています。
英語を教えることを通じて日本に英語とグローバルマインドが浸透する「日本の北欧化」を目指しています。
私は、TOEICのスコアアップをサポートする講座を教えていますが、リーディングのスコアアップのために、必要なスキルの1つが「速読」だと捉えるようになりました。
多くの生徒さんが、リーディングの時間内に全ての問題を解けないという問題を抱えており、この問題が解決できない限り、TOEICで満点に近いスコアを出すことは不可能だからです。
「速読」とは、文字通り“速く”“読む”ことです。
読んだことを正しく理解できているということは大前提としています。
「速読」スキルがあると、TOEICのリーディング問題を時間内で全て解けるようになりリーディングのスコアアップが実現できます。
「速読」スキルを向上するために知っておきたい学習法を以下にまとめさせていただきます。
目指したいリーディングスピードの指標
熟練のreaderは、1分間に250-300 wordsを読み100 wordsあたり90回凝視するそうです。
まずは、1分間にどのくらいのwords(単語)を読めるのかを知りこの情報と照らし合わせることでと学習者のリーディングスピードがどの位置にいるのか確認できます。
読むのが遅い人の身体的な動きの特徴として以下の3つが上げられています。
1)単語より小さいパーツを凝視している
例:単語の一部、アルファベットなど
2)凝視するごとに長時間費やす
もしくは、いくつかの凝視に時間をかける
3)すでに読んだところを何度も読み直す
リーディングスピードは他にも様々な要因が関係しており
✓リーディングの目的
✓リーディングマテリアルの難易度
も含まれます。
さらに、読むのが遅くなる身体的な動きを引き起こす背景にはメンタル要素があります。
その1つが「デコーディング」と言われる読んだ内容を、理解できてなじみのある話し言葉に変換することです。
読むのが遅くなる理由を知っておくと、学習者がなぜ読むスピードが遅いのかを分析するのに役立ちます。
リーディングスピードを上げるには
リーディングスピードを下げるメンタル要素の1つに「デコーディング」があることをお伝えしました。
この「デコーディング」を速くするには
1)読む練習すること
2)読む際の基礎単位を変えること
の2つ方法があります。
2)読む際の基礎単位を変えるというのがどういうことかを以下の例で説明します。
例えば、アルファベットを使わない私たち日本語話者は、まず英語のアルファベットから学びます。
次に、”DOG”は「犬」というように”D”と”O”と”G”が繋がると「犬」という意味になるんだよとアルファベットをつなげて読む練習します。
この時の基礎単位は「アルファベット」です。
そのうちに”DOG”を見てすぐに「犬」と変換できるようになると基礎単位が「単語」になります。
このように、「アルファベット」から「単語」へ、「単語」から「イディオム」へ、「イディオム」から「フレーズ」へと基礎単位を上げていくことが読む際の基礎単位を変えていくことになります。
他に、リーディングスピードを上げる方法に“the well-beaten path”と“the rich and varied map”の2つの方法があります。
“the well-beaten path”というのは、同じ教材を繰り返し読み込む学習法です。
同じ教材を徐々に時間を短くして読むことでリーディングスピードを高めます。
“the rich and varied map”というのは、違う教材を使用しているけれどもGraded Readersを使った多読のようにレベルが同じなものを読むことでテーマは違っても同じ単語や文法要素を繰り返しなぞることができる学習法です。
リーディングスピードを上げたい学習者には、こうした知識をベースにした学習法を提供していくことがお薦めです。
そして、私もこの知識を生徒さんの英語力をアップするレッスン作りに生かしてまいります!
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Reference:
Nation and Macalister. (2021). Teaching ESL/EFL Reading and Writing. Routledge