「母の日レッスン」で読みたい英語の絵本
ミツイ直子
毎年5月の第2日曜日は「母の日」です。アメリカでは片親もしくは同性愛者の両親のご家庭も増えているのですが、それでもこの日は「母親の役割をしてくれている人に対して感謝を示しましょう」ということで、大切な日となっています。事実、我が家の子供達の学校でも Mother’s Day のイベントには祖母が参加したり、男性でも家庭にて母親役をされている方が参加したりしています。
さて、皆さんのお教室でも母の日のイベントをされたり、父兄の方へのプレゼントを生徒さんに作らせたりするところも多いと思うので、今回はお薦めの母の日用絵本をご紹介させてください。
お薦め度 No. 1
Mom School by Rebecca Van Slyke
子供も母親も幸せになれる素敵な絵本です。特にお母様方がお仕事をされているご家庭の生徒さんにはお薦めです。我が家では、私が仕事で忙しい時には子供が読んで欲しがる「母親に甘えたい時に読む定番本」でもあります。
「私のママ、きっと私が生まれる前にはマムスクール(母親養成学校)に行っていたに違いないわ。」と、可愛い想像をする女の子のお話です。ある程度、英語の文章を理解出来る方が楽しめます。対象年齢は幼稚園~小学1年生。
“An appealing addition to read at Mother’s Day and throughout the year.”—School Library Journal
“Gently funny and knowing, it’s a good bet for moments of mother-child bonding.”—Publishers Weekly
母親の愛情たっぷりのClassic Book No. 1
The Runaway Bunny by Margaret Wise Brown
何十年にも渡りアメリカで愛されている、母親の愛情たっぷりの名作です。落ち着いたトーンなので小さいお子さんは面白いと思えないかもしれませんが、同じ構文が繰り返し使われていて「言語発達」の助長も考慮されている、非常に優秀な絵本です。絵を見て “Where is the mom?” “Where is the little bunny?” と探し合いをしても楽しいです。
英語が理解出来なくても何度も読んであげて、耳に馴染ませてあげたい優しい絵本です。こちらから音声が聞けます。
「母の日」とは関係ありませんが、同著者によるGoodnight Moon Book and CDもお薦め。韻を踏んでいて英語ならではの言葉遊びが美しく、とっても耳に優しい絵本です。お昼寝や就寝前には親子でCDを聞いたり、読み聞かせをしてあげるのがお薦めです。
可愛らしい競争心の親子愛 No. 1
Guess How Much I Love You by Sam McBratney
「小さいけど、負けてないもん!」という競争心が可愛らしい絵本です。親ウサギの性別表記はないので、必ずしも「母子の本」というわけではありませんが、親子の絆にほっこりとする絵本です。「どのくらい I love you か」という表現が繰り返しされているので、絵本の文章から構文を教えていく授業も出来そうです。
読んだ後には “I love you THIS MUCH!” と大きいHugをしてあげたくなります。こちらから音声が聞けます。
新しい環境に馴染めずにいるお子さんに読んであげたい絵本 No. 1
The Kissing Hand by Audrey Penn
新学期の時期に読んであげたい本でもありますが、新しい環境に対して不安を抱いていたり、そんな環境になかなか馴染めずにいるお子さんに読んであげたくなる絵本です。ラクーンの母子が、離れていてもお互いのことを想っている、見守っている、というメッセージをお互いに贈り合います。
我が家でも一時期、”I need the kissing hand.” が合言葉になりました。ここで紹介している絵本の中で一番文章量が多く難しいので、英語力が低い生徒さんには内容理解のサポートが必要となると思います。ネイティブスピーカーの対象年齢は幼稚園年長さんもしくは1年生です。
こちらから音声が聞けます。
皆さんのお薦め「母の日レッスン」に使えそうな絵本がある場合は、是非コメント欄にてシェアをお願いします。