才神敦子先生に「Open Base」インタビュー

才神敦子先生に「Open Base」インタビュー

青森県・岩手県を拠点に、沢山の子供達の可能性を広げながら英語を教えている才神先生に、今回、才神先生が始められた「Open Base」という不登校の子ども達の居場所作りについてお聞きしました。


 

「学校に行っていないけれど、そんな自分を否定していない子どもたち」の居場所。

 

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Open Baseが生まれたきっかけを教えてください。

 

最初に、知人(現Open Base責任者)から相談を受けました。彼女は不登校の子たちを、どうしても学校に戻したいという考えはなく、学校に行かないという選択もOK!その選択をした子供たちが、日中過ごす場所を作りたいとのことでした。そのお話を聞いたときに、学校に行かないという選択もありだなと思ったのです。

実はうちの娘も体調を壊し、一時期学校に行けなくなるのではないかと心配した時期がありました。何とか学校に行っても、保健室にいる時間がほとんどでした。当時の私も、娘も「学校に行かなくてはいけない」という思いを持っていました。なので、私は毎日つらくてもどうにかして学校へ通ってくれ!と思っていましたし、そんな私の気持ちを汲み取って娘は、「学校へ行かなければ行けない」と苦しみながら通っているようでした。

あの時学校を休んだとしても、娘が気持ちが楽になって、リセット出来るなら、そのほうがよかったと今になって思うのです。ちょっと休憩のために、学校ではない場所があったら、苦しみが減ったのではないかと。

ですから、今回協力してほしいというお話をいただいたときに、100%ボランティアで告知などの協力すること、また、英会話教室をやっているお部屋がレッスンまでは空いているので、そのお部屋をつかって子どもたちの居場所にしたらどうかと、こちらから提案させていただきました。

 

Open Baseにはどんな子ども達が集まりますか?

 

学校に行っていないけれど、そんな自分を否定していない子どもたちです。
子どもたちは自分たちのペースを知っているようです。「小学校まではゆっくり出来たから、中学校に入ったら学校で厳しくされるのも悪くない」そんなお話もしてくれました。自分たち、そして自分たちを取り巻く大人を含めたその世界を俯瞰してみているような子供たちです。

 

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Open Baseのルールなどを教えてください。

ルールは特に決めていません。必要になったときに、みんなで決めると思います。

 

Open Baseのこれからの可能性を教えてください。 

 

Open Baseにいらっしゃるお子さんの保護者のかたがたは、勉強の心配が一番大きいようです。Open Base責任者であるナオさんはご自身でも海外の大学を通信で受講していますので、ゆくゆくはオンラインフリースクールのようなスタイルに持っていければ、親も子も安心できるのではないかと話しています。

 

不登校の子ども達に対し、大人達はどうするべきだと思いますか?

 

まずは「学校に行くべき」という信念を捨ててください。子どもたちは大人の想像以上に世の中を俯瞰しています。ですから、感情に任せてコントロールしてこようとする大人に対して敏感に反応してしまうのです。大人はコントロールを手放し、不安を手放し、子供たちを信じてあげてほしいです。

 

自分の英語教室の一部を開放して、才神先生のようにOpen Baseを始めたい英語の先生にアドヴァイスをくださいますか?

 

中学生の不登校の子供たちの居場所は少しずつ増えているようですが、小学生の子供たちの居場所がまだまだ少ないようです。子供たちが居場所がないと、親もなかなか家から出ることが出来ず息苦しくなってしまい、否定的な考えになってしまいがちです。そうなると学校に行けない自分を責めたり、わが子の未来に不安を感じてしまって、親子で引きこもってしまう方もいらっしゃるようです。この不安スパイラルをいったんリセットするために出来るのが居場所作りだと思います。ただの居場所なので何の準備も必要ありません。もし場所が空いているなら、子供たちがただ自分で在ることが出来る場所を作ってあげてほしいと思います。

 

最後に一言、お願いします。

 

子供たちのすばらしい可能性を封じてしまうのは、「子供は何もわかっていない」「子供には教え込まなくてはならない」という大人の間違った考え方です。子供たちは、必要があれば自分で勝手に学びます。大人があれやれ、これやれと必要以上に手を出し、子どもたちの行動や思考をコントロールしてしまえば、自分たちのすばらしさに気づくことはないのです。子供たちが神様から授かってきた大切な才能を限界を作らずに(No Limits)この世に解き放ち、人々に還元できるように、大人が出来ることは、ありのままの子供たちが完璧で在ると信じきることだけだと思います。

 


 

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才神 敦子

英会話教室で2年半ほど小中学生の英会話レッスンを担当。

結婚して八戸へ移住し、2003年から自宅で英会話教室カンガルークラブを始め、現在も、幼児、小・中学生の子供たちに英語を教え始める。

2011年夏に、自分の子供たちがアメリカの演劇をテーマにしたサマーキャンプに参加したことをきっかけに、英語劇を作り上げる【No Limits ドラマキャンプ】を考案。翌年の夏から毎年、英語劇&夢発見コーチングプログラム【No Limits ドラマキャンプ】を青森県、岩手県で開催。昨年は2011年の東北沖太平洋地震被災地の子供たちを【No Limits ドラマキャンプ】に招待すべく募金活動も行い、3人の子供たちを招待した。

 

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