【ETAJからのお知らせ】「勉強会は録画なし」の理由
English Teachers Association of Japanを応援してくださいまして誠にありがとうございます。
ETAJでは、ほぼ毎月、勉強会をおこなっています。トピックは様々ですが、主に会員からリクエストのあったものを選ばせていただき、勉強会当日にご登壇いただく先生を募集させていただいたり、お声掛けをさせていただいています。幸いなことに、こうした勉強会を通して学べることが多いという喜びの声だけでなく、「英語講師とはいえど、英語や英語教育のことだけを学ぶに留まらずにより深い見識を持てるようにしたい。そう思えるきっかけをもらえた」というようなお声もいただいています。まだまだボランティアベースの機関ですので至らぬ点も多いとは思いますが、こうして英語の先生方の成長意欲の糧になれているのであれば嬉しい限りです。
稀に、「勉強会を録画してください」というお声をいただくのですが、現在は勉強会の録画を検討しておらず、今まで通り①実際に勉強会にご参加いただくか、②ETAJ役員によってまとめられる勉強会報告レポートをご覧いただくよう、お願いしています。
特に時差がある方や勉強会固定日である日曜の早朝にご予定のある方にはご迷惑をおかけしていますが、私たちETAJなりに理由がありますので、今回の記事ではそういったことをご紹介させていただけたらと考えています。
ーーーーー
元々、勉強会を動画として残すことに違和感を覚えられたのは「プライベート機関にて雇われ講師」をされている先生でした。
「気のおける、良識ある仲間(ETAJ会員)とだからこそ正直に話せることがあるものの、それが記録として残ってしまうと自分の立場を考えて発言する必要が生まれ、思うように勉強会でのディスカッションに参加できない」との声をいただいたのです。ETAJが掲げている「Excel in Teaching. Advance the Field」を達成するには、個々の立場や従来の形式に縛られた意見交換ではなく、突拍子のない思い付きや一見非常識だと思われるアイディアでも、楽しみ、可能性を感じていくことが大切だと考えていますので、こうしたご意見は到底無視できるものではありませんでした。
ですので、理事会での協議を重ね、「単に便利だから」と短絡的に勉強会の録画をおこなうのではなく、勉強会の録画をおこなわないからこそ生まれるETAJならではのメリットを考え、それを最大限活かしていくことと決めました。
日程調整をおこなって勉強会に参加することは楽ではないかもしれませんが、実際に勉強会にご参加いただくことで以下のようなメリットが生まれます。
- 参加者だけが感じられるTime, Space, Realityがある
(臨場感たっぷりに学びを得たいのならご参加ください) - 参加者だけが育てることができるご縁が生まれる
(Zoom上とはいえ、直接お顔を拝見して学びの場を共有することによって生まれる絆があります) - 勉強会後に、FacebookのClosed Groupにて立てられるスレッドにて、意見交換が出来る
(より深い学びや気付きを他会員と共有することができます)
もちろん、「どうしてもこの日は参加できない」という方のために、報告レポートは随時ウェブサイトに掲載させていただいています。
そして、私たちは「参加者目線」だけでなく「発表者目線」でもメリットを考えることにしました。
2018年から年会費の値上げをしたとはいえ、まだまだETAJの運営はボランティアベースとなっています。当然、勉強会にご登壇いただく先生方も全てを善意でおこなってくださっています。ただ、そうしてETAJのリクエストに善意で応えてくださる先生方にもメリットを感じていただきたいと考えたのです。
それが、こちらです。
- 自分の教えや学びを振り返り、まとめる機会になる
- 勉強会での発表時・発表後に、他の英語の先生方からフィードバックやコメントがもらえる
- 上手に②を利用して①を改善し、マネタイズしていくことが可能
③に関しては、例えば、後から「この時の勉強会での発表をお聞きしたいです」という先生や学習者に対して、ETAJ勉強会で使った発表内容をそのまま用いて有料個別セッションをすることが可能です。また、あくまでも参加者が映りこまないように発表中の工夫をしてくださる場合に限り、勉強会での発表を録画し、その動画を有料講義動画として販売することも可能です。
せっかく時間や労力をかけてまとめてくださったコンテンツですから、最大限に利用していただけると良いなと考えたのです。
今や、無料サービスが乱立していますし、サービス利用者側が無料のものや安価なものを求めて帆走する気持ちも分からなくもありません。ただ、ETAJでは英語の先生方の応援をしたいと考えていまして、それは安易に無料サービスを提供することではなく、英語教育の分野に貢献する先生方の経済自立の応援をすることも含まれていると考えています。
「勉強会は録画しない」という小さなことではありますが、当面はこの方針を打ち出すことによって、善意を持ってご自身のエネルギーや時間を費やし、同胞に知識や経験を惜しみなくシェアしてくださる先生方の応援をしていきたいと考えています。
ご理解いただけますと幸いです。
※尚、ETAJでは常に会員の皆さまのお声を検討し、会運営の改善に努めています。この件に関して何かご意見・ご感想がある場合は、ETAJ事務局までお気軽にご連絡ください。
Get the ETAJ Advantage
◆ETAJは米国内に事務所があり、常にグローバルな視点をもとに世界最新のAcademic ResearchやPublication等を含む情報発信をしています。
◆ETAJは英語教育に関する専門性の高いチームで構成されています。
◆ETAJは多種に渡る英語教育を認識し、またフレキシブルでありながら、様々な「英語の世界」「言語の世界」「教育の世界」を楽しむ機関です。