小さいお子さんに “How to be a Good Listener”、教えていますか?

小さいお子さんに “How to be a Good Listener”、教えていますか?

ミツイ直子

 

profileMITSUI日本では教えることが少ないのですが、生徒には「How to be a Good Listener」ということを教えるようにしましょう。子どもはそうでなくても注意が散漫になりがちです。そしてそれは彼らの脳の発達のせいであり、必ずしも彼ら自身のヤル気のなさの表れとは限らないのです。

 

「Good Listener」として他の人の話を聞くのには (1) 話している人の目を見ながら、(2) 身体全身で「あなたの話を聞いています」と示すことが大事です。幼稚園年長さん以上の生徒さんでしたら、どんなBody Languageをすると相手に「この人は話を聞いてくれるな」と思ってもらえるのかを一緒に話し合っても良いですね。いろんな姿勢をとっている人の動画や写真を見せて「自分が話している時にこういう姿勢を取られたらどう思う?」という質問をするのもお薦めです。

 

また、生徒に「Good Listener」になって欲しいと思うのなら、あなたを始めとする周りの大人もGood Listenerにならないといけません。親御さんにも家庭での生徒への接し方の協力を求めましょう。

 

そして、実際に「Good Listener」でいさせるためには、それぞれの生徒の年齢や性格、発達状況に適切な指示を出したり(例えば2歳の子どもには 2 step instructionが良いと言われています。”Go to the bathroom and wash your hands.”のような文章ですね)、使う英単語も生徒のレベルに適したものを選んだりする必要があります。生徒が興味を失い話を聞かなくなるのには絶対に理由があります。

 

大抵の場合は (1) つまらない、(2) 指示が分からない、のどちらかです。

 

生徒が実際に「Good Listener」でいられた時にはそれを褒めるようにしましょう。「子ども(生徒)は大人(先生)の言うことを聞いて当たり前だ」というのは傲慢な考え方です。子どもにも人権があり、行動の選択の自由がある中で「聞いてくれている」わけなので、”Thank you for being a good listener.” と繰り返し伝えてあげましょう。この一言は生徒の出来を褒めているだけでなく、「Good Listener」でいることの大切さを間接的に教えることにもなりますので、レッスンの度に言ってあげるのが理想です。

 

1452907703※例えばアメリカでは、子どもが親の言うことを聞けた場合には “Thank you for being a good listener.” “You’re doing good listening today.” という言葉が飛び交いますし、逆に子どもが言いつけを守らなかったり親の言うことを聞けなかったりする場合には “You need to do better listening.” “You’re not being a good listener today.” と言います。アメリカではこうして日常的に「Good Listener」が何かということを意識しながら子育てが行われています。

 

また、日ごろから絵本の読み聞かせや耳を使うゲームをさせるのも効果的です。 絵本を読む時は、普通に読むだけでなく、途中で読むのを中断して「ここまでに何が起きた?」と内容を確認していったり、
最後まで読んだ後に絵本の内容の絵を描かせたり、他の人に絵本の内容を説明させたりするのがお薦めです。

 

imageこんなポスターもあるので 教室内にこういったポスターを貼っておくのも良いですよね。
(www.socialthinking.comより)

 

また、「耳を使うゲーム」を積極的に授業に取り入れることで「生徒の聞く力」を高めることが出来ます。

 

耳を使うゲーム案

1)音楽に合わせて踊る(静かな音楽では爪先立ちで踊ったり、大音量の音楽ではマーチをしたりする)
2)Red Light, Green Light(アメリカ版だるまさんが転んだ) How to play
3)Freeze(アメリカ版こおり鬼) How to play
4)Name that Noise(音あてゲーム) How to play
5)I Spy(「これなんだ?」ゲーム) How to play
6)Monkey See, Monkey Do(真似っ子ゲーム) How to play

7)Simone Says(合図を聞き逃すな!ゲーム) How to play

8)好きなテレビ番組からセリフ引用ごっこ(子どもが繰り返し観る番組から抜粋したセリフを言い「このセリフを言ったのは誰だ?」と聞き、正しい答えを言えるか聞く。子どもに目を閉じさせて、実際のテレビを流してセリフを言ったキャラクターをあてさせる方法もある。)
9)Story Making(協力して参加者全員で1つの物語を作っていく。輪になり一人一文ずつ言っていく。文章の最後に “then” とつけ、次の人が物語の続きを作れるようにする。)
例:A “Once upon a time, there lived an old man. Then…”  B “Then, he decided to go shopping. Then…”  C “Then, he saw something moving in the forest nearby. Then…”

 

「Think, Read and Write CRITICALLY」より抜粋。こちらの記事も併せてご覧ください。

 

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